第1章 プロローグ
「えっと、」
「わたし、ユイです!」
女の方が男の声を遮って自分の名を言う。
『そうか、ユイ。そっちは?』
「あ、ユウです……」
「よろしくねっ、ユウ君、シルヴァ君!」
急に喋りだしたし君つけられた……なんだこいつ……
私は正確には悪魔としてもメスに分類されるはずなんだがな……まあいい
『ユウな。よし、覚えた』
さて、どうするべきかと学園長……あー、クロウリー?のほうを向く。
「あー……どうしましょうかね?」
考えてなかったらしい。
魔法の使えない人間二人に悪魔一人。結局のところ学園においてもらえることにはなった。ただし、人間二人の方は生徒としてではないが。わたしはというと、生徒として入学してほしいとか言われた。
『なぜ?』
「まあ、いいんですよなんでも。寮ならなんかいい感じのところ出しますから……」
それでいいのか学園。これが職権濫用か。私は推進するぞなんたって悪魔だからな。
なんやかんやありつつ、とりあえず私の入学が決まり、学園生活が始まろうとするのだった。