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先生と僕

第6章 ■思春期の葛藤


後日ハンターに調整した装備を持っていくついでに話を振ってみた。
「ナタ、カッコよくなったよね」
「うん」
割とあっさり同意したのでジェマは拍子抜けした。ハンターの美的感覚がおかしいわけではないようだ。となればまだまだ脈はないかとこっそりため息を吐く。今のところ他にイイ人が……というわけでもないし、ナタも長期戦は覚悟している。
「ナタにも言ってあげればいいのに」
「……言わない」
「何で?」
「……言ったらダメになりそうな気がする」
「何で?」
意外な言葉にハンターの顔をまじまじと見るといつもは凛々しい表情が見る影もない。
「わからない……けど、まだ言わない」
らしくなく目を逸らしゴニョゴニョと濁すハンターに自覚はなさそうなものの大いに脈があることに気がついたジェマはその夜こっそりアルマと祝杯をあげた。
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