第8章 血液型
「ツッキーは、AB型っぽいよね!」
「月島、アホとバカの二重苦だってよ!!」
「ごめんなさい。」
「日向、ツッキーに睨まれて負けるの巻き。」
「うるせえ、山口!!」
日向、心なしか涙目である。
同じ部活の子に睨まれて涙目って、大丈夫かな、この子。
それでも、日向は負けない子だった。
「でも、なーんか、二重人格っぽいよな、お前。」
「何それ、どういうこと。」
「笑顔で嫌み言ってきたり、真顔で嫌み言ってきたり、とにかく嫌み言ってくるよな!」
「それ、一貫性高くない?人格と嫌みって関係ないよね?」
「まあまあ、ツッキー。」
ツッキー、顔が生き生きしてますけど。
嫌み言ってるとき、本当良い顔するよね。
「“いっかんせい”ってなんだ!難しい言葉つかうな!」
「日向、ツッキーに口では勝てないって。まず、国語勉強しようね。」
「なんで香苗までそんなこと言うんだよー!」
そう言えば、と血液型博士(笑)のぐっちが口を開く。
「AB型って天才肌って聞いたことある。」
「へー。僕、天才肌なんだ。松本には、僕が天才に見える…と。」
さすが、ツッキー!と言いだすぐっち。
ぐっちは、本当にツッキーのこと大好きだな…。
「いやいや、血液型の話だからね?しかも、正解はわからないんだからね?検査しないと。」
「それ、言いだしたら元も子もないでしょ。」
おっしゃる通りでございます。