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好きと憧れ【あんスタ】

第4章 当日






「みんな今日は来てくれてありがと〜!改めて、俺たちは二人でひとつの双子アイドル、"2wink"です!兄の葵ひなたと」

「弟の葵ゆうたです!皆さん楽しんでますか?」

「わ〜!みんな楽しんでくれてるみたいで嬉しい〜!この曲は俺たちにとって思い入れの深い曲だよね」

「そうだね。今回、振り付けを俺の憧れているダンサーさんの“luna”さんが作ってくれて俺たちも一緒に考えたりしたんです」

「こんなハードな振り付けになるとは思ってなかったよ〜…」

「アニキはずっと弱音ばっかりだったもんね。その分学ぶことも多くあったけど」

「そうそう!俺たちにはない視点っていうかさ。いつもとは少し違う、新しい"2wink"を見せられていたら嬉しいな☆」

「これからも"2wink"からは目が離せませんよ♪」


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「ゆうたくん、お疲れ様!」

「アニキもお疲れ様」

『二人ともお疲れ様。いいステージだった』


聞き覚えのある声に驚きつつ、入口の方へ目をやると案の定“luna”さんがいたが、

いつもとかなり雰囲気が違ったため、俺もアニキも咄嗟に言葉が出なかった。

それを見越していたのか、“luna”さんはくぐもった笑い声を漏らすと楽しそうにこちらに声をかけてくる。


『あはは、なんだその鳩が豆鉄砲を食らったような顔は。私がこんな格好をしているのに随分驚いたようだ』


今日の“luna”さんは、前にテレビ局で会った時とは打って変わってワンピースを着ていた。しかも、今日来てくれたファンの方と遜色ないものを。


「“luna”さんがワンピース着てるの新鮮〜」

『そうだろうな。私自身、袖を通す機会が中々ない。ふふ、普段と違って観客として舞台を見るのは随分久しい』

「“luna”さんのダンスの授賞式なんかも代理の方が受けとってその場に居ないことがほとんどですもんね。俺もワンピース姿は初めて見ました」

『世界的な授賞式だからといって堅苦しいドレスは嫌いだからな。ワンピースもまれに着る分にはいいがやはり高頻度では着れないだろう。お前たちのファンは可愛らしい子が多いから似合っていたぞ』

「せっかくなのでステージの感想とかくださいよ〜(苦笑)」



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