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緋色の愛で抱いて【最遊記悟浄夢】

第12章 愛撫の代償


「その…仲間内でこうなると、いろいろと面倒なことになるかなって…」
「しかしそうなるかもしれないという中であなた達はそれを選んだんですよね?」
「…あの、私が…それでもいいって…」
「わがままですね」
「…ごめんなさい」
「体の関係が悪いとは言いません。それだけで五人の関係性が崩れるとも思いません。」
「…え?」
「だってそうでしょう?」

そう続ける八戒にふと顔を上げれば自然と視線がぶつかる。

「言い方悪いですが、寄せ集めなんですから。」
「…八戒…」
「でも、嘘を吐かれたのは納得がいかなかったもので…」
「…はい、」
「もう、どんなことでも嘘つかないでいただけますか?」
「…はい、約束します…」
「ならもうこの件はおしまいにしましょう?」
「…へ?」
「どれだけ話しても結局は堂々巡り、三蔵だって知っていることですし?言われなかったむしゃくしゃは晴らせましたし」

そういってにこやかにほほ笑む八戒。

「…あの…本当にごめんね?」
「もういいですって…ね?」
「ん…」
「にしても、悟浄もやりすぎですね…」
「え?やりすぎって…」
「理世の思っているやりすぎとはちょっと違いますが」
「…八戒?!」
「クスクス…だって…食事もとらせない程にって…逆に理世が不憫になります」
「不憫って…」
「さ、あと三十分くらいで十二時なので?その時には一緒に行きましょうか?」
「ん!」
「悟浄は?なんて言ってました?」
「…あ…」
「・・・彼も誘ってみますか」

そうして八戒の部屋から自身の部屋に戻ることにしたのだった。
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