第46章 再会
「どう?実感できた?」
「…まだ…」
「クス…かわんねぇの」
ゆっくりと離れれば触れるだけのキスを落としていく悟浄。離れればぎゅっと巻き付く理世の耳には規則正しく聞こえる鼓動が伝わってくる。
「…あ、」
「どうかした?」
「…ねぇ、三蔵は?」
「クス…三蔵、ねぇ」
「八戒と悟空…も!」
「心配すんな。みんな生きてる。」
「どこ?!」
「まぁ、今は沙烙の所だ。」
「…そっか…」
「会いたかったか?」
「ん…」
「…俺だけ先に来たってわけ。明日にはみんな来るから安心しろ」
「…?!」
「……そういう事」
「…ッッばか…」
ゆっくりと離れるとほぼ同時に波珊の所に向かう理世。
「波珊!」
「おぅ、理世」
「ありがとう!」
「何がよ」
「連れてきてくれて…本当にありがと…」
「俺はあいつの希望を聞いただけだ。疲れてるだろうによ。」
「…ッ」
「ま、そういう事だ。明日には他の三人も戻ってくるだろうからよ」
「ん…解った…青藍」
「ん?」
「ごめんね…?さっきは…教えてくれようとしたんだよね」
「そうだけど…俺も悪かった。悟浄が帰ってきたって…言えなかったら…」
そう話していた。
その頃、理世が話しているのを見ながらも悟浄は詩氾に声をかけられていた。
「…あんただね?」
「んぁ?」
「私は詩氾。あの子が…理世がここに来てから一緒に仕事をして、一緒に過ごしてきた。」
「あぁ…そっか…すまなかった」
「今まで、この一年間…あそこにいる恒天部隊の青藍と付き合ったらいいんじゃないかって何度か言ったんだよ」
そう聞かされた悟浄はすっと目を伏せて椅子に座る。