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緋色の愛で抱いて【最遊記悟浄夢】

第45章 迫りくる決断…


「あ、の…ッッ」
「いい。解ってる…」
「青藍…」
「まだ待つんだろ?帰ってこなくても。約束したからって…」
「ん…」
「……でもさ…?理世。」

そういうとすっとテーブルの上にある理世の手に自身の手を重ねた青藍。

「…いつまで待つの?」
「…え?」
「このままずーっとって…そういうとさ?もうじき一年だろ…二年後も五年後も帰ってこなくても…待つっていうの?」

青藍の言う事は最もだった。どうしたって、いつかは必ず見切りをつけないといけない場合も出てくる…そうなれば、理世も悟浄をあきらめる事も出てくる…

「…解ってるよ…」
「理世…」
「解ってる…ッッ…いつまでも待ってられないことも…でも…ごめん…まだ…たったの一年だよ…?いくら何でも…まだ『じゃぁ気持ち切り替ますね?』は早いよ…」

段々と声も小さくなり、不安に駆られながらもどうしたものか…、何が正解なのか…それも解らない状態になっている理世。

「…俺の方こそごめん…」
「…ううん…全然…心配してくれてるのは…解るから…」
「…ッ…」
「でも、私よりも青藍の事大事にしてくれる人、青藍が大事にしたい人が現れたら…ちゃんと大事にしてあげて…?」
「…あぁ…」

そう返事をするものの、青藍も理世の事を直視できなくなっていた。食事を終えて、食器を片付けようかという時だった。

「…ねぇ青藍…」
「ん?」
「…わがままなのは…解ってる…」
「ん?どうかした?」
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