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緋色の愛で抱いて【最遊記悟浄夢】

第45章 迫りくる決断…


「理世も悪い子じゃない、ものすごくいい子だ。だけどね一途すぎるところがある…」
「…それは…」
「音信不通、生きてるかどうかも解らない…もしかしたら死んでいるかも知れない…そんな相手を、未だに待っている…」
「…ッッ…」

青藍もそれはよくわかっていた。沙烙をもってしても、未だにどうなっているのか…それが解らないという…ただ、あたりから妖怪が繁殖してくる率は減っているとの情報はあった…

「…前に聞いたんだよ。青藍はどうだいって…」
「どういうことですか…」
「ん、あんたならここにいる…それに理世もあんたといるときには少しだけ笑顔も増えているんだ。」
「……」
「だから…一層の事青藍と付き合ったらどうだ…と…」

思いがけない事だった。ずっと、言うなれば初めて沙烙に言われて同席していった使いの時から目が離せなくて…ずっと…惹かれ続けている…。こんなこともあるんだと青藍自身も解らなかった感情だった。

「…確かに理世のが年は上だよ?だけど、それでもあんたなら沙烙様の事もある…無事を確信できると思うんだ…」
「…でも、理世の答えは違った…ですよね…?」

そうだ…その先は詩氾から聞かなくても想像がつく…

そう思っている青藍の想いは詩氾の小さく吐かれたため息が意味していた。

「……そうなんだよ。寂しそうに笑うくせに…青藍の事は嫌いじゃない…と。でも、悟浄を待ちたい…そう答えるんだ…」
「…そうですよね…」
「どことなく引いて接しているってわけでも無い…あの子自身、嫌いじゃないっていうのも本心だと思う。」
「…はい…」

そんな時だ。理世が料理を運んできた。
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