第42章 離れた初夜…
「すっげぇ広いぜ!?」
一旦話が切りついたタイミングで悟空と八戒が戻ってくる。近藤は悟空が三蔵に絡んでいってる…クス…相変わらず鬱陶しそうにしてる…
「悟浄…」
「んぁ?」
「三蔵と話、出来ましたか?」
「何、お前…エスパーかよ」
「クス…できたみたいですね…」
「まぁ?聞きてぇことは聞けたっつぅか」
「それならよかったです」
「……気付いてた?」
「まぁ、そんな感じなんだろうなぁ…とは思ってました。あなたが好んで三蔵と一緒に待つとかっていうものですから…」
「…怖えぇやつ」
「長い事一緒に居ますからね」
そういいながら八戒も俺の横に座り込んだ。夕飯まで、どうしたものか…と暇を持て余していた時だった。
「…よぉ、」
「沙烙…」
「なんだ?」
「悟浄って言ったな」
「…ぁ?」
「辛気臭い顔してんじゃねぇって…」
「悪かったな、こんな顔でよ」
喧嘩を売りに来たのかって思うくらいだった。
その時だった…
「ほらよ」
「は?なんだこれ…」
「紐」
「そりゃみりゃわかるんだけどよ」
「私の所で余ってる紐だからそれしかないんだがな」
「…で、これで何しろって…?」
「…作ってやったらどうだ」
「…は?」
突如言われた。何を、誰に、どうやって…全部が解らない…
「何々?!これで何作るんだ!?沙烙!」
「んー?理世にブレスレット位なら作ってやれるだろうかなってな」
「…えーー?!いいなぁ、悟浄作らねぇの?」
「…俺は…」
「なら俺作る!」
「だぁぁ!作らねぇなんて言ってねぇだろ?!」
「…決まりだな」
悟空のアシスト、と言わんばかりの言葉。まぁ本人はすっげぇぶぅたれてっから本気で俺が作らないって言ったら作りそうだったんだけど?