第40章 不安な日々…
それから毎日が大変だった。家の立て直し、通路の立て直し…けが人の看病から、治安回復…
「…やる事…多すぎて毎日時間が足りない…」
「とはいえ、休むのも仕事の内だ」
そう波珊に言われても…休んでるのが惜しい位…それに…
休んで…休憩して…仕事をしていない時間が多いほど考えてしまう…悟浄は大丈夫か…三蔵は…?悟空や八戒は…無事なんだろうか…
哪吒太子…
名前だけしか知らないんじゃ対処も出来なければ…ましてや力のないものが知った所で何もできないのは当然だし、理世は逃げろと言われるのが落ちだ…
「…人間には選択をくれるとかって言ってたし…」
優しいのか…それとも妖怪にだけ厳しいのか…
だとしたら…
説明がつかないところが多い…そうだ…きっと妖怪すべてが憎いわけじゃないんだと思う。だって…
『何があったか解らないが途中で撤退した』
そう沙烙が言っていた。本当に憎いなら、途中でマシンと言われるくらいの物…人…?が止まるわけない…ターゲットなんて決めたのならなおさら…だから…
「悪い人じゃないんだと思うけど…」
「ん?誰が?」
「あ、ううん…なんでもない…」
「そうか?」
そう思っても波珊相手にそんな事言えないわけで…ただでさえ大切にしている者が少なからず殺されているわけで…だとしたらそんな殺した張本人を『悪い人じゃない』なんて思ってるって知られたら、恐らく波珊はいい気をしないだろう。間違いない…私だったら嫌だなって思うし、嫌だだけの感情じゃ収まらないから…