第40章 不安な日々…
そんないつも通りの仕事をこなす様に片づけをしていた時だった…
「あ…ーーれ…」
目の前がぐにゃりと揺れたかと思えば真っ暗な世界に突き落とされたような感覚がした。
「理世!!」
遠くの方で…青藍の呼ぶ声がして…
でも…なんだか…暗い暗い…・・冷たい海の底の様に思える位の…
ここって…周りが暗いのか…
それとも…どんな世界なのか…
黒…漆黒?…闇なのか…進もうとしても足元なんか解らないし…進んでいるのか…それとも足踏みしているだけなのか…そんな感覚にも堕ちていく…・・・ーーーー
『理世、よかった無事で…』
『おーい!理世!一緒に飯食おうぜ!』
『…生きてたか…』
『理世…』
悟空…八戒…?
三蔵も…・・・悟浄…ーーーッッ!
名前を呼びたいのに…声が出なくて…聞こえていた声もだんだん聞こえなくなって…
「ーーーーー・・・ッッ!!!!」
『なぁ、理世…』
そう呼んでくれるのは…悟浄で…でも…手を伸ばしても…走っているのに…全然姿が見えなくて…
待って…って…叫びたいのに声が出なくて…伸ばす手は見えない空をかすめるだけで…
「…ょぉ…ごじょ…」
「理世…」
「置いてかないで…ま…ッッ」
「理世?!」
「…ッ!!」
目を覚ましたんだ…一気に光が目の前に広がって…そこにいたのは悟浄ではなくて…波珊と沙烙だった…
「…無理するんじゃねぇよ…本当に…」
「大丈夫か…理世」
「わ、たし…・・」
「ぶっ倒れたんだ…食事はとってるのか?」
「…ん」
「睡眠は…?」
「…大丈夫だよ…」
「ハァ…」