第2章 2
「はいはい、そこ」
サンズの指先が弾ける。
瞬間、PRAYERの足元に白い骨柱が突き上がる。避けきれない――!
「……ッ!」
土煙が舞う。けれど、PRAYERは一瞬のステップで掠り傷だけで逃れた。
だがその隙は、サンズにとって永遠にも等しい。
「動きはいいな。けどアンタ、それじゃ詰めが甘い」
ガガガッ
無数のGaster Blasterが空間に浮かぶ。
すべての砲口が、PRAYERにぴたりと照準を合わせる。
「笑ってても、こっちは容赦しないぞ?
これ、オイラなりの“真面目な仕事”なんでね」
弾幕。ビーム。重力の歪み。
そのすべてをサンズはぬるりと組み合わせ、PRAYERを確実に削る。
「よく避けるな、ほんと感心するよ」
空間を折り返すように骨のスピアが跳ね返り、PRAYERの逃げ道を狭める。
同時に、落下する重力ゾーン。上下左右、どこにも逃げ場がない。
「ってわけで、“褒美”の無限ループ地獄、どうぞ」
バトルボックス内でソウルが吹き飛ばされる。回復の隙も与えず、休む暇もない。
サンズはその間、一度もまばたきをしない。
「終わらないってことは、誰かが“やめる”って言わないからなんだよ。
アンタがそれを選ばないなら、代わりにオイラが言うだけさ」
PRAYERが立ち止まった瞬間、サンズは瞬間移動し、目の前に現れる。
骨の刃が首筋ギリギリまで迫る。
「その先、もう無いぞ」
笑っているけど、目だけは冗談を言っていなかった。
「アンタがやめない限り、オイラはここで何度でもアンタを止める」
ふたたびBlaster展開。波状攻撃、避ければ別方向からの重力スラム。
「だからさ。そろそろ、諦めてくんない?」