第23章 battle18.5…個性 (pov悟浄)

たまにはと一人でふらーっと街を歩く…

どんくらい振りか…


女を引っ掻けるでもなく……


酒を飲みに行くでもなく……


そうこうしたら…雅を見つけた。


気づいたら俺は声をかけて……
らしくも無く散歩になんて誘ってた。


「…あの…悟浄さん？」

「…あのさ、それ、やめねえ？」

「え？」

「百歩譲って悟浄さんは良いとしても……敬語。むず痒くて…」


雅に敬語って…初めて出会って数日しか聞いてねえっつうの…

しかも悟浄さんって……


それから広場に来て、ベンチに座って……
ずっと前から知ってるような感じとかっていいだした…



「それに、こんないい男の人相手だったら忘れないかも知れないし？」

「いい男、ねえ」

「うん。八戒さんも、悟空さんも…悟浄さんも。皆いい男！ｸｽｸｽ…」

「そこに三蔵は入らねえの？」

「…入れたいけど…入れちゃいけない気がして…」


なんだこれ……この違和感……


違う…


少し寂しそうにも見える……



でも違う……



「ん？なんで」



ありきたりな返事しか出来ねえって…ダセ…


「この間…妖怪が来た時に見えたんです。普段は隠れて見えないんですけど……」

「何が？」

「……ネックレス。鎖の先に指輪が付いてたから…大事な人のだろうなって。」