第22章 battle18…桜の記憶
「この赤髪も、赤い目もその中途半端な印みたいなもんでよ?ダッセェんだけど…」
「ダサいなんて…思わない」
「雅…?」
「全然きれいだと思う。だって、そんなにきれいな深紅何て…すごいと思う。」
「……きれい…か」
「だってその色が悟浄さんの血の色だとしたら、きれいだと思うよ?何て言うか…血の色って私もだけど見ることが出来ないのに…悟浄さんはそんなにきれいな赤だと思うと羨ましい。うまく言えないんだけど……嫌な気持ちにさせたらごめんなさい。でも、それって悟浄さんの個性だと思うから…そういう意味ではきれいだなって…思う…よく解んないね…」
「いや……個性、ね」
「本当にごめんなさい!変なこと言って…」
「いや。そういわれたのは二度目だわ」
「そっか…」
「あぁ。」
「え…っと、何の話でしたっけ…」
「桜から俺の話になったな…あ、これ」
そういって雅は悟浄からネックレスを受け取った。そのまま首に着けると嬉しそうにしまう。
「本当に大事なんだな。それ」
「ん」
「…そっか」
そういって二人はどちらからともなく立ち上がると再度歩きだし、宿の前で別れていった。
「…あぁあ……二度目だな。雅にこの色、個性だって言われんの」
そう呟きながら、宿に入っていった。