第19章 battle16…鍵の在処
今日は仕事がない雅。買い出しに行こうと街に出てきていた。
「あ!雅?」
「ふぇ?」
不意に呼ばれた雅は、キョロキョロと辺りを見渡す。
「こっちこっち!」
そう言って満面の笑みを浮かべた悟空は走りよってきた。
「良かった!会えて!」
「どうしたんですか?」
「そぉんな堅苦しい話し方抜きにしね?」
「悟浄さん…あ、」
「ん?」
「この間はごめんなさい…急に帰ったりして…」
「いや、良いんだけどさ。ちょっと聞きたいことあんのよ」
「えと、何ですか?」
「雅ってさ、ずっとこの街に居たんじゃないんだろ?」
「うん、一ヶ月くらいかな、前からここに来てね」
「なるほどねぇ」
そう言う悟空の後ろから悟浄は呼び出した。
「あのさ、今夜少し来れねぇ?」
「行くって…」
「んー、宿屋?」
「でも…」
「皆一部屋ずつだし、一つに集まると結構一杯になるだろうから宿屋の中の広間で集まったら?」
「あ、ホール?」
「…なの?まぁ、何でも良いけど」
「解った、何時に行ったら良い?」