第15章 battle14…懐かしい空間
そう言いながらもなぜか雅は八戒の横、ではなく、三蔵の横から動けずにいた。そのままある一ヵ所の茶店に入った。
「いらっしゃい!あ、雅、今日は両手に花かい?」
「へへ、」
「慧攔聞いたら卒倒しそうだけどね」
「あーー、さっきフッて来ちゃった」
「ははは!!相変わらずだね、あんたは」
そう笑いながらも三人は席に着いた。あえて八戒と三蔵は向かい合うように着席し、雅は少し困っていた。
「え…っと…」
「どちらでもお好きな方にどうぞ?」
「……でも…」
「どっちでもいいからさっさと座れ」
「三蔵?言い方」
「……お隣、いいですか?」
「…好きにしろ」
そう聞いた雅は『へへ…』と小さく笑いながら三蔵の横に座った。
「いらっしゃいませ!こちらメニューです」
「ありがと!」
「あれ!雅?」
「久しぶりに来ちゃった。」
「しかも……男の人と一緒?」
「…唯漣…落ち着いて?」
「決まった頃に来るね?」
そういって唯漣は去っていく。
「今の方は?」
「唯漣。この街の町長さんのところの娘さんで私の友人。」
「…そうだったんですね。」
「私が男性と一緒にってのが珍しかったみたい…」
そうして注文をする。そのときに唯漣に雅は聞いていた。
「唯漣、あのね?」
「どうかした?」
「灰皿ってある?」
「あるよ?ちょっと待って?」
そうして持ってくると、はい!雅に渡した。