第5章 scene5…サービス
「……ッ…ちょ…っと待って!!」
「クスクスクス……」
「笑い事じゃ……無い…ッッ」
「ドキッとしたか?」
「……それ…は」
「こっちでもオレの勝ちだな…」
そういい、よっと体を起こす菩薩。
「とりあえず動けるようになったなら着いてこい。書類溜まってるんだと」
「…?それでなんで私?」
「書類整理くらい手伝えよ」
「…あ……そういう」
「終わったら大サービスしてやるからよ」
「……なんか菩薩のサービスって怖い…」
「何か言ったか?」
「…別に…」
そうして次郎真の待つ書斎へと移動していった。そこから二時間。休みなしで書類をさばいていく。
「良し、大分終わったか…」
「え、そか!じゃぁ、終わり?」
「あぁ。おつかれさん。二郎神もな」
「いえ、いつもの事ですし。それにしても、雅が一緒だと菩薩の作業効率が上がって助かる」
「そう?」
「はい。まず第一にどこにもいかずに終わらせてくれるので」
「クス…フフ…確かに、すぐどっか行っちゃうし」
「でしょう?本当に困るんです」
「二郎神もお疲れさま」
「ありがとう」
そういって笑いあっていた。それを笑いながら菩薩もみている。