第5章 scene5…サービス
そういうと、てしっとデコピンが入る。
「足首までじゃ上体がら空きだっつうの」
「……ムゥゥ…」
「しかも力使い果たしてんじゃねえよ」
「……だって…」
「それでも立ってられるだけマシか?」
そう笑いながらひょいっと菩薩は雅を抱き上げた。
「ちょ…と、菩薩?」
「少し休め」
「でも…」
「ま、いいじゃねえか。またオレの勝ちだし」
「……勝てる気がしない…」
「勝つ気でいんのか?」
「当然…」
「……ハハハ…やっぱおもしれえ。そんなこと言う奴いねえからな…」
「……絶対勝つ」
「はいはい」
そう言いながらも抱き上げられてる菩薩の首に巻き付いた。
「どうした?」
「……別に」
「何甘えてんだ」
「そんな気分…」
「…さっきまで勝つ気満々で居た奴の台詞かよ」
「いいじゃん…たまには…いつも菩薩鬼だから…」
そう言う雅に対してにっと笑うと私室に連れていく。そのままゆっくりとベッドに下ろすとそっと髪を鋤いた。
「菩薩?」
「…いや…」
そのままゆっくりと唇を合わせる。ふっと息を吹き込まれるとにっと笑い離れた。
「ぼ…さつ?」
「少しは体力戻ったろ」
「…あ……」
「それともなんだ?違う意味でされたかったか?」
「それは……その」
「んぁ?それとも……してみるか?」
ボスッと押し倒される雅。ベッドに組み敷いたままの菩薩はスルッと頬を撫でる。