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凜恋心 ♢ 転生編 ♢

第4章 scene4…暇潰し



どうも調子が狂うと思いながらも、敖潤は真面目に話をしていた。それに対して雅もまた真摯に向き合う。しかしながらもそれが自分に出きるのか……とも思っていた。

「…というのはどうだ?」
「出来たらいいな。良し!やってみます!」
「…それじゃぁ。俺はもう行く」
「…ありがとうございます!敖潤さん!」

手を振り、ペコリと頭を下げると去っていく敖潤を見送った。その場に残った雅は敖潤に言われた通りに色々と試行錯誤をしていた。

通路を通る敖潤は角を曲がったときに呼び止められる。

「なぁ、敖潤?」
「…なんでしょうか」
「気になるなら気になるって言ってくりゃいいだろうが」
「…何の事でしょうか?」
「二郎神は普通に盆栽の手入れの真っ最中の時間だよ。そんなことも知らねえと思ったか?」
「…それで?」
「不器用だな。でもまぁ、攻防に対して、一番手っ取り早いとは言え、アレは相当力使うぜ?」
「使いきれるでしょう?…あの目なら」
「…へぇ、珍しいな。お前がそこまで言うのは…」
「ずいぶん昔にいましたから、あの目に似た男を部下に二人……」
「似てるか?」
「えぇ」

そういって去っていった敖潤。

「どっちかと言ったら、天蓬や捲簾よりも、あの小猿だろうが、純真すぎるあの目は…」

そう呟きながらも雅のもとに戻っていった。
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