第6章 私の旦那様✿保科宗四郎✿裏
そのままずっと祈り続けていると一際大きな爆発音が何度か聞こえ、外は静かになる。
「美影ちゃんもう大丈夫や、討伐成功や!なんも怪我ないか?」
耳につけたイヤホンみたいなものから彼の声が聞こえ安心する。
答えてすぐに部屋を飛び出した。
怪我はしているのだろうか?声だけではわからない。
外に出ると瓦礫の山があり、如何に激しい戦闘だったのか見てわかる。
なんとか瓦礫の間を掻い潜り愛しい彼の姿を探す。
いた…黄色い髪のツインテールの子と、あれは亜白隊長だろうか?その人物に向けて敬礼をしていて、その後すぐにチョップを食らっていた。
その3人に近付くと亜白隊長が私の姿に気付き見つめられる。
宗四郎もその視線に気付きこちらを向いた。
彼は驚いた表情を見せたが、すぐに微笑んで手招きをしてくれる。
駆け寄るとギュッと抱きしめてきてよかったと呟いた。
「なんで出てきたん?危ないやん。」
「ごめんなさい、怪我をしていないか気になって…。」
私を離すと亜白隊長に私を紹介してくれる。
その時、白い虎が空に向かって唸り出した。
みんなが空を見上げる。
なにあれ…怪獣たちがソレに向かって飛んでいく。
突然飛び出していった隊員を追いかけるように宗四郎が駆け出した。
その隊員はテレビで騒がれている怪獣8号の姿になって、空に浮かぶ巨大な球体に向かって跳んでいった。
グングンとソレは彼の手によって押し上げられていき、亜白隊長はシールド全開にして伏せろと叫んだ。