第6章 私の旦那様✿保科宗四郎✿裏
私はそのまま眠ってしまって、大きな音で目を覚ました。
なんの音…?
ドンドンと大きな音が鳴り響き続け、窓から赤い光がチカチカと差してくる。
だるい腰をなんとか持ち上げ窓の外を見てみると、たくさんの空を飛ぶ怪獣が降ってきていた。
どうして基地にこんなに…。
「美影ちゃん!!ええか、こっから一歩も出たらあかん!絶対君には怪我させへんから、大人しくここにいてくれ!」
「は、はい…!」
私が寝てる間にいなくなっていた彼は突然部屋に入ってそう言うと、耳に手をあてながら誰かに指示をして部屋を出ていく。
スーツ着てた…これから戦うんだ…。
「どうか、ご無事で…。」
手を合わせて彼が出て行った扉に祈る。
すぐに服を着てまた祈り続ける。
私には祈ることしか出来ない。
そうしていると突然誰かが部屋に入ってきて、イヤホンのようなものを渡されて耳につけていつでも連絡取れるようにしてくれと言われた。
その言葉に従い耳につけると宗四郎の声がする。
「美影ちゃん聞こえるか?もし何かあったらすぐ指示するから、そん時は何も言わずに従ってくれ!」
すぐに返事をすると彼の声は聞こえなくなった。
持ってきてくれた隊員の方は副隊長なら大丈夫だからと言って部屋を出ていった。
宗四郎、宗四郎……どうか…。
今までも彼は最前線戦っていただろうに、会っていなかったからか特に気にはしていなかった。
けど今は心の距離も身体の距離もグッと近くなって、一緒に住む約束をした。
すごく、すごく心配で堪らない。