第5章 好きな人には愛されたい✿保科宗四郎✿裏
あれから1ヶ月、何も変わらずに過ごしている。
そんな時、副隊長室に呼ばれて行ってみると、とある提案をされた。
「亜白隊長とも別れてもうたし、お前、セフレならんか?やることはやってもうてるし、ええやろ?」
確かに彼とはしたいと思った、でもそんな風になりたかったんじゃない。
たった一度するだけで私の身体の記憶を刻みつけて欲しかった。
セフレみたいに何度もするんじゃなくて、ただずっとその一度を覚えていて欲しかった。
そうしたら、私はあなたの特別になれる気がしたから…。
そして出来ることなら…あなたの恋人になりたい。
「すみません、嫌です。私としたいなら付き合ってください。私以外誰も見ないでください。」
彼は睨むように私を見てくる。
「はっ、1回抱かれたくらいで調子乗っとるんちゃうぞ。まあええわ、適当に外で探すわ。」
あなたはアレを抱いたというのか。ただの処理だったろう?
自分から抱いてと懇願しといて、そんなことを思う自分も相当やばいな。
「お前は身体しかええとこないんやで。それに比べて亜白隊長は最高やったわ。お前みたいにあないな呻き声は上げんし、可愛ええ声であんあん鳴いとったわ。」
亜白隊長と私を比べて永遠と彼女の好きなところを言う彼の残酷な言葉を、拳をギュッと握って耐え続けた。
そんなに私のことを嫌いなの?
セフレを提案してきたくせに?