第30章 嫌い…だと思っていた✿保科宗四郎✿裏
あれから1週間ほど経ち、毎日おはようやおやすみのメッセージを送ったが、既読がつくだけで返ってくることはない。今から出ますと送って、宗四郎さんの実家を出た。
準備も終わり、先程引越し業者を見送った。私も空港へと行き飛行機に乗る。東京についてからメッセージを確認すると、鍵を渡すから基地に来て欲しいとのことだった。
基地の近くでもう少しでつくというメッセージを送った。ついて入り口で待っているとすぐに宗四郎さんが来る。待った?と謝りながら駆けてきた。
「ちゅーしたい?」
鍵を渡しながら意地悪な笑みを向けてくる。こんなとこで…と慌てていると、嘘やと笑った。
「冗談も通じひんのか……おもろいやっちゃなぁ」
呆れられるのかと思ったら、笑って頭を撫でられるた。20時くらいに帰れると思うから、出来たらご飯を作って欲しいと言われ、頷いて宗四郎さんの家に向かった。少しでも荷解きを進めたい。
スマホでナビをし、目的地へ向かう。東京に住んでいたが、立川はほとんど来たことがないので、あまり土地勘がない。
宗四郎さんの家に来て荷物も届いたが、どこの部屋を使っていいかわからずメッセージを送ったが、仕事中の為、なかなか連絡が返ってこない。
メッセージが返ってきたのは夕方で、荷物は空いている部屋に押し込んでおけと言われた。少しだけ荷解きをして、ご飯の準備に取りかかる。買い物は返信が来るまでに行ってきた。