第30章 嫌い…だと思っていた✿保科宗四郎✿裏
ご飯を作っているとお義母さんも起きてきて一緒に作る。作り終わるとお義母さんに宗四郎さんを起こしてくるよう言われて、部屋に向かった。
「宗四郎さん、起きてください。ご飯です」
「ん……もうちょい…」
疲れているのはわかっているが、お義母さんに起こしてくるよう言われたので、どうしようか悩む。後で昼寝でもしてもらおう。もう一度肩を揺すりながら起こすと、るさい…と怒られた。う、言えてませんが…。
「なんや、もっかい犯されたいんか。朝からお盛んやなぁ」
どうやらもう完全に覚醒したようだ。ご飯ですよと両手で腕を引っ張ったが、その片腕だけで引き寄せられてしまった。嘘でしょ、一瞬だった…私、引っ張ってるのに。連れてってやと首に腕を回された。
無理ですと言って起きてもらう。心臓、鳴り止まない…宗四郎さんが帰れば、この気持ちも忘れることが出来るだろうか。早くと腕を引き、誰が来てもいいように、廊下を手を繋いで歩いた。