第3章 オカズにしたら告白された?✿保科宗四郎✿裏
2日後の朝、小此木さんと勤務時間が被り仕事をしていると話しかけられる。
「一昨日ね、副隊長の家で飲んだんだけど、あの人彼女いるって言っておきながら私を呼んだのよ?本当に大丈夫なのかしら…。」
まあ私も行ってしまったんだけど…苦笑いをしがら続ける彼女。
「けど…飲みながら散々惚気られたわ。彼女が可愛い可愛い言いながらデレデレしてるのよ。あんな副隊長初めて見たわ。」
思い出すように言いながら笑っている。
私じゃないんだろうな…。
本当に大好きなのねと小此木さんは笑っていた。
「家で飲んだってことは、その…そういうこともしたんでしょうか?」
私は何を聞いているのだ、野暮だろう。
小此木さんはキョトンとした顔で見てくる。
「……あ!するわけないじゃない!彼女がいるのよ?本当にただ飲んでただけよ。」
なんのことか気付いたのかありえないと笑いながら答えた。
その時、ちょっとええ?と副隊長が入ってくる。
小此木さんに用事だろうとお喋りを終えて彼女から離れた。
「っ!?な、なんですか?」
まさか私のところに来るとは思っていなかったのもあるが、後ろから抱きしめられれば誰だって驚いてしまうだろう。
「美影、今日おいで。」
初めて名前で呼ばれた。
なんでこんなことをするのだろう。
「ま、まだ、仕事が終わってなくてっ…あとちょっとなのですが…。」
別に今日終わらせなくてもいいのだが、勤務終了時間が過ぎているのでこのまま行くことになるだろうと思い、慌てて返す。
「別にそれ、今日終わらせんくてもええやろ。行こや。」
小此木さんが副隊長に彼女って三浦さんのことですかと聞いている。
副隊長はそれにそや!と笑顔で返した。
私だった…本当に私だったんだ。
小此木さんに私のことを可愛い可愛い言ってたの?
「だから、あんなことを聞いてきたの?」
顔が熱くなり何も答えられなかった。
副隊長がなんのことやと聞き小此木さんは先程のことを言ってしまう。
「え、知っとったん?嫌やったん?ごめんな、君が嫉妬するなんて思わんくて…もう君以外家に上げたりせぇへんから…。」
別に嫉妬したなんて言っていないのだが…。
グリグリと頬を擦り寄せてきて、もう行こうやと言ってくる。