第3章 オカズにしたら告白された?✿保科宗四郎✿裏
最後に彼に触られてから1週間程経った時聞いてしまった。
小此木さんと副隊長の会話を…。
「小此木ちゃん、今日僕ん家で飲まへん?」
「え、いいですけど…本当に彼女とかいないんですか?」
小此木さんは今まで彼女はいないと聞いたことがあるように…何度か彼の家に行ったことがあるように話す。
というか何故そんな会話をオペレーションルームでするのだ…。
まあ、私がいることには気付いていないと思うが。
私は今、オペレーションルームには入らずに閉じられた扉の前にいるのだ。
こんなにはっきり聞こえるということは、2人はすぐ近くで話しているのだろう。
やっぱり付き合おうと言ったのは、ベッドの上の戯言だったのか。
小此木さんに彼女はいないと言っているから…。
「いや、彼女は出来たんやけど、その子、僕と小此木ちゃんの関係知っとるから大丈夫やろ。」
何を持って大丈夫と言っているのか。
私のことかどうかはわからないが…。
知らず知らずのうちに涙が出てくる。
私がどれだけ本気か知っているくせに、何故そんなことを言うの?
オペレーションルームに入ろうとしていたが、急いでその場から逃げ出した。
どのくらいかして戻るとすでに副隊長の姿はなく、勤務を終えた小此木さんはお疲れ様と言って帰っていった。
今日は私は夜勤なのでこれから仕事が始まる。
あの2人はこれから副隊長の家で飲むんだろうな…男女が2人で男の家で飲むのだ、それだけでは終わらないだろう。