第24章 副隊長の愛情表現✿保科宗四郎✿裏
「美影、私も行こうか?」
訓練が終わり、そう言ってくれる同期の子に首を振ってありがとうと答えた。この子が行っても追い返されるだけかもしれないし。
執務室まで来るとまた仮眠室に連れてこられて、抱き締められた。耳元でいつも通りにしてと囁かれて、いつも通りってどのいつも通り?と考えていると、腕の力が強まり絞め殺されるかと思った。苦しいですと訴えてもやめることはない。
「僕、そんな力入れてへんで?鍛錬が足りんのちゃう?雑魚やないか」
いつも通りってそのいつも通り?というか雑魚って酷くない?そりゃあ副隊長に比べたら雑魚なんだけども…まだおるかと呟いた副隊長は私を抱き締めたまま扉を開け、はよどっかいけと言っていた。つけられていたのか。それにても、私を絞め殺そうとしたままじゃなくてもいいと思うのだが…。
仮眠室でなんの訓練するんすか?という質問に、寝る!とだけ答え私の腰に回した腕に力を込める。
「こいつ、あんま寝てへんねん。寝るのも仕事やろ」
ぐえっ…という私の喘ぎは無視され、本当に殺されそう。それを見た隊員たちは殺すの間違いでは?と引いている。だがすぐにいなくなり、私たちは仮眠室に戻った。