第14章 寵愛と溺愛✿保科宗四郎+α✿裏
顔を伏せて自身を抱き締めた。
寝てる間に裸にされてこんなに痕をつけられていたなんて…。
「本当に…お前はなんなんだ!!ボク様の誘いを断るし、美影まで奪うのか?ボクが先に見つけたのに。」
なんの話をしているのかわからないが、肩を抱く手の力に顔を顰めた。
宗四郎さんがその手を掴んで、私は一瞬のうちに愛しい人の腕の中に納まる。
「痛がっとるんでやめてもろてええですか。拘束するんでしたらどうぞ、抵抗させてもらいますけど。」
スーツを着ていても鳴海隊長に敵うかわからないのに、そんな状態で何を言ってるんだ。
「はぁ…もういい……美影、今まですまない。諦めるが、好きでいるのは構わないだろう?もう無理やり抱こうとはしない。」
怖がらせてすまなかったと私の頭を撫で、私たちに背を向ける。
宗四郎さんは私に隊服を着せ、自身の隊服まで肩に掛けてくる。
「あーあ、僕ほんま優しいわぁ……美影を傷付けないんでしたら、好きにしてええですよ。」
私たちはホテルを後にした。