第14章 寵愛と溺愛✿保科宗四郎+α✿裏
一度家に帰って隊服や私服を何着か持ってきて、荷物を置いてからまた外に出た。
あまり家に帰らない方がいいかもしれない。家を知られてしまっているから。
久しぶりにスカート履いたな…清楚に纏めたファッションで立川を見て回った。
討伐時に地形を把握していると、いろいろ楽になる。
定時に戻ってきたのだが、宗四郎さんはまだ戻ってくる気配はない。
副隊長ってそんなに忙しいんだなぁ。
明日からは出来るだけ彼の負担を減らしたい…けど、立川に来たばっかでは逆に負担を増やしてしまいそう。
「ん……?」
いつの間にか眠ってしまったようで、太腿に違和感を感じて目を開けると、宗四郎さんがスカートを捲って太腿に顔を近付けていた。
「…はよ。太腿出とったからつい…すまん、寝込み襲うような真似してもうた。」
起き上がって額にキスをした彼は、頬を撫でて微笑む。
私も頬に手を添えて、親指で上唇を持ち上げた。
「なんや、どしたん?」
「八重歯…好きだなぁと…。」
そのまま犬歯を眺めたままあったことを全て話した。
へ〜と軽く口角を上げて笑っているが、目は笑っていなかった。
「当分えろいことせぇへん方がええな。太腿にキスマつけてもうた、ごめん。」
え、やっぱりつけてたの…。
1個で終わったのかどうか確かめたいが、宗四郎さんの顔が目の前にあるので見れなかった。
まあ何個でもいいや、宗四郎さんにならどこにでも何個でもつけて欲しい。
「あの、大丈夫です…しても……宗四郎さんに触れてもらうと、温かくてふわふわして、気持ちいい…。」
「いやんっ、めっちゃ僕のこと好きやん!宗四郎くん照れてまうっ!」
いやんってなんだ…それに照れるのは私の方…。
ほんまにええの?と太腿を撫でながらスカートを捲り、お尻を撫でられる。
頷くとパッと手が離れた。
「嘘やよ、せぇへんて。もっと自分を大事にし?このめっちゃかっこええ僕に大事にされとるんやから。」
自分で言った…笑いながらかっこいいですねと言うと、ほんまに思っとる?と脇腹を擽られてしまう。
さっきから明るく接してくれるので、心が軽かった。
「ちゅーか、ほんまに可愛ええカッコしとるな。メイクもしとるし…スカートあんま短なくてよかったわ。」
もしかして宗四郎さんは清楚系が好きなんだろうか。