第14章 寵愛と溺愛✿保科宗四郎+α✿裏
「もう2人共、なんの話をしてるんですか…。」
聞いとったんか!?と驚く2人を笑い、小此木さんの手を握る。
仲良くしてくださいと…。
小此木さんは嬉しそうに微笑んだ。
「今の話聞いとって小此木ちゃん!?」
私は行きますねと帰っていた小此木さんを見送り、宗四郎さんの頬にキスをする。
「やっぱ僕やんな?」
微笑むと飯食おと部屋の中に連れていかれる。
一緒にベッドに座り、持っていた袋の中からおにぎりやサンドイッチ等、比較的食べやすいものを出していく。
「疲れたやろ。男2人にいろいろされて。」
「宗四郎さんだったらもっとされたい…。」
「え、なにー?聞こえへん、もっかい言うて。」
絶対に聞こえたであろう小さな声にニヤニヤし出す彼の肩を軽く叩いた。
「あ、したろか?もっと…。」
袋の中から出された小さな箱に顔が熱くなった。
なんてものを買ってきてくれたんだ。
「まあ、今する為に買うてきたわけやないけど…君が望むんやったらしたるで?」
「……使ったことないんです、それ。」
笑顔だった顔はみるみる眉間に皺が寄っていき、青筋までも立て始める。
待って、なんでそんな怒ってるの?
使ったことないって言っただけなんだけど…。
「鳴海隊長のとこ行こか。殴らんと気ぃ済まんわ。」
身体が跳ね上がる程低く怒気を孕んだ声に慌てて腕にしがみつく。
殴ったら宗四郎さんがどうなるかわからない。
言わなくてもいいことってあるんだな…。