第4章 クラフト
ということで。
僕たちは浜辺に並んで釣りをすることにした。だがその前に……。
「えー、オウムちゃんのために、釣り竿の作り方教えてくれる?」
とコハロンが言い始める。見るとコハロンは交易所でウロウロしていた。多分分かんないんだろなぁ。
「コハちゃんが釣り竿の作り方分からないだけなんじゃない?」
僕は煽るように声を張った。
「いや……」
プライドがあるのかなんなのか、コハロンは言い淀むがぽんPが一言。
「そういうのははっきり言った方がいいよ、分かりませんって」
コハロンはそれでも言葉を詰まらせていると。
「はいはーい! 私も分かんない!」
オウムちゃんが横入りしてコハロンに飛びついた。懐くの早くない? 僕のオウムちゃん……。
「わ、オウムちゃん??」
いくら背が高いといっても、後ろから飛びつかれたらコハロンでもフラついてしまう。オウムちゃんは気にせす話し続けた。
「釣り竿ってどうやって作るの? 教えて教えて!」
「えーっと」
「ほら、コハロンさん、教えてあげて?」
オウムちゃんに迫られ答えに淀むコハロンに、ぎぞくは構わず話を続行。コハロンはとうとう根を上げた。
「えー、分かりません、教えて下さい」