第17章 告白
「でもねでもね、恩返ししたいのは本当なの!」オウムちゃんは唐突に大きな声をあげる。「水色のオウムちゃん、よく言ってたよ! いつか恩返しするんだって。だから私が代わりに恩返しに来たの! ……それでも、いいよね?」
最後は不安そうな顔で僕に訴えてきた。僕はすぐにうんと頷けなかった。
「だけど僕は……」
「ううん、違う!」オウムちゃんは僕の言葉を遮った。「水色のオウムちゃんはヒカックのこと恨んでない。だって私、ヒカックの笑った顔好きだよ? きっと、水色のオウムちゃんも人間になったら、同じこと言うよ!」
「そうかな……」
「だから、ヒカックは悪くない」
恨んでないよ。
今目の前のオウムちゃんがまるで水色のオウムのように見えて、僕にそう伝えに来てくれたように錯覚した。
だけど僕は、だんだん不安になっていた。僕はオウムちゃんの友達を叩いちゃったんだって。
「ねぇ、ヒカック……」
「ピィ」
直後、後ろから声が聞こえたと思って振り向くと、偶然かなんなのか、水色のオウムが地面に留まっていた。
僕は声も出せずにびっくりしていると、オウムちゃんが声をあげて、
「あ、水色のオウムちゃん! 待ってくれてたんだね!」と言って走り出した。「私、そろそろ帰るね! お友達が迎えに来たから! ありがとう、ヒカック!」
「え、オウムちゃん……?」
急な展開。僕は理解が追いつかなかった。
それに、そこにいる水色のオウムが本当に彼女の友達で、僕の肩に乗ったことのあるオウムなのかどうか自分には分からなかった。しかしオウムちゃんが走り寄ると、水色のオウムは飛び立ち、どこかへと向かい始めた。僕も、オウムたちを追って走り出した。
「ねぇ、待って、オウムちゃん……!」