第14章 捜索
「オウムちゃーん!」
「オウムちゃん、どこー?」
「出ておいで、オウムちゃん!」
朝早いというのに、コハロンもぽんPも、そしてぎぞくは用事を急遽キャンセルしてみんなでオウムちゃんを探した。
オウムちゃんが行きそうなところは……と心当たりを探してみるが、昨日僕たちがオウムちゃんと過ごしたのはほとんど初期地辺りである。他に行くところなんて全然分からない……と思っていると、向こうから元気な笑い声が近づいてきた。
「ハハハッ、それだったらさ……」
遠目からでも分かる緑の姿……きおきおさんだ。
きおきおさんは最近朝活していたし、もしかしたらオウムちゃんを見かけたかも。僕が急いできおきおさんのところに駆け寄ると、間もなく建築物の影にいた赤い彼女の姿も見えた。
「きおきおのおかげでいいもの出来たよ! ありがとう、きおきお!」
赤い袖をヒラヒラさせている、オウムちゃんだった。