第7章 とある夏の夜
ガチャ…
着替えてから
寝室の部屋の扉を開けると
〇〇さんと黒崎さんが居る。
〇〇さんも着替えていて、
シルク素材の濃い青色の
キャミソールと短パンに
白色の着圧ソックスが太ももまで伸びている。
部屋着とセットになっているこれまた
シルク素材の羽織を着て
私たちに対して気持ち程度の防衛をしているが
逆にそそる…っていい加減分からないですかね。
『これで…この線を接続…と』
意外と機械が得意な〇〇さんは
テキパキと寝室をシアター室にしていく。
目の行き場に困っている黒崎さんが
明後日の方向を向いたまま
「手伝わなくて大丈夫か?」
と言われていますが…
『うん!平気~
意外とこういうの得意なんだよぉ』
と一通り作業が終わった様子。
ピッ
とリモコンで
プロジェクターを点けて
黒崎さんからDVDを受け取り、
デッキに挿入する。
ウィィィンという
ロード中の音が聞こえ
私と〇〇さんはベッドに上がって
正面の映像を観る。
『トッキー、ワクワクするねっ//』
なんだか修学旅行のような
ヒソヒソっとした声色で
私に耳打ちする。
「ええ。^^」
歳上だと言うのに
なんだか微笑ましい。
黒崎さんが、寝室に備えられた冷蔵庫から
私たちの飲み物をとって、
はい。と渡し、ベッドに座る。
黒崎さんが
ベッドの中央へ上がってくると同時に
ガチャ…と
レンとカミュさんが入室してくる。
扉を開いてすぐ、ベッドの真正面に
映像が映し出されているのを確認したレンが
「ヒュ〜
いいね。
とってもワクワクする。」
と〇〇さんと同じ思考。
『だよね!』
「内容は面白いんだろうな。」
カミュさんが黒崎さんに
挑戦的な眼差しを向けていますが、
喧嘩になる前に
『ベッドに背もたれて5人並べるかな~…
どういう並び順に…』
と、〇〇さんが口にした途端…
シュバッと
ものすごい速さで
〇〇さんの隣に移動するカミュさん。
「俺はここだ。」
『ミューちゃん....』
これには流石に〇〇さんも呆れている様子。