第6章 穢れた過去
「……なにか、あったんですか?」
探りを入れると…
「いや、彼女と別れたんです。
今回の1件で…
ちょっと彼女のこと…
女として見れなくなったというか……
彼女よりも、
素敵な人に出会ってしまったというか…//」
「えー?♡
それって、私ってことであってます?^^」
なんて、馬鹿な女のフリ…
何だこの男。クソだな。
つまりは、
ストーカーに何かされたかもしれない女は
抱けないっつーことね。
ほんと、最低。
「う、うん、…//」
「へぇ…それって、
私が男でもいいってことで、いいんだよなぁ?」
と、男らしい声を出して威嚇する。
「は、はぁ!?!?
おまっ、男!?
うわっ、最悪、
ヒール代返せこの野郎。」
すると態度を豹変させるクソ男。
〇〇の男の見る目にはゾッとする。
「アンタのせいで折れたんだから、
アンタが買って当然なんだよ!」
と、言い放ってそこのコーヒー代も出さずに
そのカフェを出る。
去り際に
「あいつも、あいつだよなぁ。
マシな友達1人いやしねぇ!」
と聞こえてさらに腸が煮えくり返る。
その足取りで病院に戻る。
ガラッ…
扉を開けると
珍しく〇〇が窓際に立っている
「あれ?…寝てなくていいの?」
って、さっきの買い物袋を
椅子に起きながら聞くと
『うん。
菱は…そっちの姿のとき、
本当に綺麗だね…^^』
って笑ってくれる。
さっき、クソな男とはいえ、
彼氏と別れたばかりだと言うのに…
なんて健気でいい子なの…
**
その後、順調に回復してきた彼女は
『菱、私、独立する。
もう忙しく動き回るのやなの…
一緒に着いてきてくれる?』
と、かなり前向きになっていた。
「もちろん!」
私は二つ返事で返す。
『副業も少しづつ
軌道にのせて……
2人で頑張ろう?』
「うん!」
**
「…っていう、涙の物語があるわけ。」
「……で?
肝心なところが分からんな。
そんな仲のいいお前を
なぜ、あやつは隠そうとした。」
「……まぁそうね。
…私が…あの子の彼氏に
手を出しまくってるから…
とでも言うのかしら……」
「…なんだと?」
少し警戒心を強める2人。
「さっきも言ったけど、
あの子、男を見る目全然ないの…
特にあの子から
好きになった相手は全然ダメね。」