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【R18】欲ばりに花束を。[うたプリ]

第6章 穢れた過去




ダイニングの椅子に座って、
その男を待つ俺たちは
まるで娘の恋人をみさだめる父親のよう。

ガチャ…

『ど、どうぞ…』

と、先に〇〇が入ってきて
男を誘導する…

が、入ってきたのは…

「お邪魔しまーす♡」

男……ではなく、
女装した男…なのか。

月宮林檎を連想させるが、
中身はやはり、
あの写真の男に違いなかった。

少し派手な膝丈のワンピースに
綺麗な足を伸ばし、
髪は黒でウェーブがかった長髪
(恐らくウィッグだ。)

『……あの、こちら秘書の菱です。』

「はじめましてー^^
オフの時はこっちの方が落ち着くので
こんな格好でこさせてもらいました-☆」

黒崎にウィンクして
投げキスをする様子を
見ている俺は
確実にこのオカマに圧倒されている。

『あんま近づかないで。
目も合わせちゃダメ!』

「えーっ、なんでよぅ~」

『なんでも!』

2人のやり取りを見て、
〇〇が絶対にないと
言っていた意味がようやく理解できる。

「おい。貴様。」

「き、貴様!?…って、あれ…
ちょっと待って
〇〇、この2人って…」

ようやく真面目に顔を見たのか
ピンと来た!って顔をする女男。

『……うん…
黒崎蘭丸さんと、カミュさん…』

と、〇〇が紹介すると、

「え、ちょっと待って
と、ってなに?
2人と付き合ってんの?」

『え、違うよ…』

「あ、そうよね。
じゃあ、どっち?」

『2人含めた4人と付き合ってる。』

「え、よ、よん!?」

『うん…//』

「え、まじですか?」

『まじです。』

と初耳だと言わんばかりの態度。

そんなことも知らんのか…と、
俺はそれほどの関係であることに安心しつつ、
1番気になっていたことを聞く。

「おい。貴様…
写真と随分雰囲気が違っているようだが?」

と、黒崎の撮影した写真を
見せつける。

「あー…秘書モードの時ね。
私、オンオフちゃんとするタイプなの。

秘書の時は、
彼女のボディガードもしなきゃだから
オス♂してるの。

でも普段はこの格好なの。

〇〇ともこれでお茶したりするもんねー?」

『うん、…まぁ、そうだね。』

若干引きながらも
心を開いてそうな〇〇に
寂しい気持ちと、仲のいい友達がいたんだな…
という安心した気持ちになる。

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