第4章 baby my strawberry
3人でこの音にバッと反応する。
そして、俺とバロンのぶつかるシーンが流れ始める。
『え~!なにこれ〜!
2人が共演してるドラマなんてあるの?』
なんで教えてくれなかったのー?なんて
目をキラキラさせて見ているけど、
これ…超Loveシーンだらけの
最もレディに見られたくないドラマ。
バロンと目が合うけど
彼も同じことを考えているようで
チャンネルを変えろと首を振っている。
「あ、レディ…
そういえばそろそろ蘭ちゃんの番組が
始まる頃じゃ…」
リモコンに手をかけると
『んー?
これ、ランランの
番組のチャンネルだよ?』
と、抜け目なし。
シーンが切り替わって
ヒロインとのホテルでのシーンになる。
そして…
俺が買ってきた手土産のマカロンを
食べさせるシーン…
"「はい、プレゼント」"
"「えっ?」"
"「君のために用意したマカロンだよ?
ほら、これはストロベリー
…可愛い色だろ?
君の唇のように
美味しそうな色だ…
思わず、口付けしたくなる…」"
グイッと口付けようとする俺を
ヒロインがドキッとして避ける。
"「クスッ…はい、口を開けて?
じゃないと、俺の唇で塞いじゃうよ?」"
"「ふえっ!?///」"
少しパニックになる彼女に
"「クスッ…そんなに慌てなくていいよ…
はい、どーぞ?」"
と言うと、
パクッとヒロインがマカロンに食いつく。
彼女が俺の指も口に含んでいる事が
鮮明に映像に映る。
俺は恐る恐る〇〇ちゃんを見る。
すると…
画面を見たまま、
バッと立ち上がって
キッチンの方にスタスタと歩いて行く。
「ちょ、レディ!?」
びっくりする俺の声には
無反応だ。
冷蔵庫を開けて
何やらフルーツの入った器を持ってくる。
これは…
蘭ちゃんが残してくれてた
ストロベリー…
俺の横にボスっと座って
『はい…』
と、1つ俺に渡してくる
「えっ?…( ˊᵕˋ ;)」
食べろってこと?
…と、戸惑っていると
俺の手を彼女の口元に持って行って
『…カプ…』
と苺ごと甘噛みされる。
「っ…ちょっ、〇〇ちゃん!?//」
なんて破廉恥…//
『…ん…モグモグ…
……消毒//』
かっ、かわいいい////
嫉妬して拗ねちゃうかもなんて
レディを狭い世界で考えすぎてたね