第17章 代替品の恋慕
一体どういうこと?
と思いながらも、
元カレと今カレ3人に囲まれて
テンパっている〇〇を見て
すぐに彼女の腕を引いて
その場を後にする菱。
『瑛一!どういうこと!?
なんで…3人を……
3人に酷いこと言ったら
許さないからね!』
と、引きずられながら、
瑛一に向かって大声をあげる〇〇。
彼女の見たことない必死な表情に
3人は(俺たちをちゃんと想ってくれいるんだ…)
と安心する。
〇〇の姿が見えなくなってから、
「……で?俺たちに何の用だ。」
カミュが瑛一を睨みつけると
「……単刀直入に言う。
お前たち、〇〇と別れろ。」
と真っ直ぐに
3人を見つ返す瑛一。
突拍子もない発言に
「あぁ?
なんでお前にそんなこと言われなきゃなんねーんだ。」
と当然ブチギレる蘭丸。
「お前たちは、アイツをどうせ傷つける。
だからそうなる前に別れろ。」
だが1歩も譲らない瑛一。
「断言するなんて…
なにか、理由があるのですか?
今日、ここに彼女がいた事となにか関係が?」
「あぁ。
今日会った時、〇〇は泣いていた。
泣かされたんだ…
恐らく、神宮寺レンにな。」
「!!」
その言葉に驚く3人。
「今日…ということは、
レンと桐生院ヴァンとの共演作、
”風と炎”の撮影ですか?」
とトキヤが聞くと、瑛一が頷く。
「…ああ。
ヴァンに何か変わったことは無かったかと聞くと、
七海春歌への気持ちが
神宮寺レンと同じことがわかったと興奮していた
いいライバルを見つけたと。」
「!!」
さらに目を丸くして驚く3人。
「お前たちの他にも、
〇〇は神宮寺レンとも付き合っている。
そうだろう?
そして、あいつは、〇〇を使って
七海春歌への欲望を満たしている。
そのことに〇〇が気づいたんだ。」
と、色々な状況をみて
そう結論づける瑛一。
だがほぼその推察通りだった。
「そして、お前たち3人も同じだ。
どうせ〇〇を裏切り、七海春歌をとる。
そうなる前に別れろ。」
こう言い切る瑛一に
「待て。
それは、お前が勝手に
七海春歌を選ぶと考えているだけであろう。」
とカミュが抗議する。
あと2人も頷く。
「いや、〇〇もそう考えているはずだ。」
「!!」