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【R18】欲ばりに花束を。[うたプリ]

第17章 代替品の恋慕



「それじゃあ、本番行くよー!」

「シーン12 テイク1」

「よぉーい、スタート!」

という声が撮影場所に響く。

その瞬間、

「ワイが弁護士の風野 颯介や!

ワイは引き受けた裁判は…
絶対に負けへん。」

と、リハまでとは
全く違う演技をする。

一瞬息を飲んだレンだが、

「それはこっちのセリフだ!」

と負けじと本気の演技をぶつける。

「俺は原告のために全てをかけて戦う!」

いい感じに風が吹き、
2人の対立する画をさらに引き立たせる。

〇〇もその様子を見守りながら

『…(よしっ…レンくんも負けてない)』

と小さくガッツポーズする。

すると、

「カァーット!」

と監督の興奮した声が響き、
一旦チェックに入る。

プロデューサーが休憩のために
腰掛けているレンに

「いやぁ、レンくん。

さっきのヴァンくんのセリフの後で
息を飲んだ演技、すごく良かったよ」

と声をかける。

「どうも…」

とお礼を言うが、
内心穏やかではなかった。

そんなレンを気にかけつつ、
〇〇は自分のシーンの撮影のスタンバイに移る。

**

昼間の雰囲気のまま
撮影が続き、
今日の分の撮影が終わる。

一瞬〇〇を探したレンだったが、
レンを待つことなく帰宅したようだ。

「……(俺は何を考えてるんだ…
今、彼女に甘えてどうする。

勝手に家を出て、
他の女性に関する相談を持ちかけて
さらに避けるような態度までとって…)」

一瞬恋人への懺悔ばかりを
考えてしまうレンだが、

首を横に振って

「(いや、今は桐生院ヴァンのことだ。
全てはアイツに振り回されている俺のせい…
冷静にならないと…)」]

と、切り替え帰路に着く。


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