第16章 とあるメンテの日
すると、
その音を聞き付けた〇〇が
パタパタと階段を駆け下りてくる。
インターホンに写る人物が
女性であることをチラ見で確認した
レンと蘭丸が内心ほっとしつつ
〇〇の動向を見守る。
『はぁーい!』
「ご無沙汰してますぅ〜
出張サロンできました^^」
『はーい!どうぞ〜!』
と、門の電子ロックを解除する。
ピッと画面を消して
『2人とも、すごく言いづらいんだけど
隠れてもらっていい?』
と申し訳なさそうにする〇〇。
「そうだね。
じゃあ、俺は書斎で雑誌でも読んでいようかな…」
というレン。
「書斎か…あんまり近寄った事ねーから
俺もそこで過ごすかな…
1Fにいた方か腹減った時
何かキッチンに取りに行けるからな…」
『……あんまり広くないけど大丈夫??
CDとか、デッキとかヘッドホンもあるから
自由に使ってね?』
と気遣う〇〇に、
「うん。こっちは大丈夫だから、
レディは1人で楽しんでおいで^^
それに、早く玄関の鍵開けてあげないと( ˊᵕˋ ;)」
と、レンに言われて
『ありがとー!
多少の物音は立ててもらっても大丈夫だから!
親戚が来てるってことにするから』
「助かるよ…^^」
そして、
レンと蘭丸は書斎に、
〇〇は玄関の方に向かう。