第15章 まばゆい
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一方
「ねぇ、〇〇って誰?どういうこと?」
と、瑛一に詰め寄るナギ。
「言っていただろう。
共演経験がある…それだけだ。」
といいつつ、〇〇の向かった方を
じっと見つめる瑛一。
「ほんとにぃ?それだけ?
いつ共演したわけ〜?
大分パッとしない感じだったけど~?」
と疑いを隠せないナギに
少しムッとしながら
「ほら、外にもセッシー居ないみたいだし、
寮内を探してみよう」
と、ST☆RISH のメンバーを
寮の中へと誘導するレン。
「そうだった!
セシル、どこ行ったんだよぉ~」
と、音也が急いで中に入り、
ほかの面々もそれに続く。
「それでは失礼します。」
とペコッとお辞儀するトキヤと
「はい!今日はお騒がせしてすいません( ˊᵕˋ ;)」
と頭上から汗を吹き出す瑛二。
そして、パタンと閉じられた扉に向かって
「まったく…忙しないやつらだ。」
と瑛一が、吐き捨てるように言う。
「ここから出てきたっちゅうことは
あの子はシャイニング事務所の人なん?
ここの演者との共演なんか
デュエットプロジェクトみたいなことがない限り
社長が許さへんのとちゃう?」
と、ヴァンは〇〇に興味津々。
「〇〇さんはシャイニング事務所じゃないよ。
…でもなんで居たんだろう?
この前レイジング事務所にもいたし…」
と瑛二がうーん…と考え始めると
「っだーっ、なんだっていいだろ?
早く帰ろーぜ。」
と頭を掻きながら
もう興味がなくなった様子の大和
「……そうだな。
…シオンを…置いてきている……」
「ああ。…帰るぞ。」
綺羅と瑛一の言葉でシオンのことに
頭を切りかえ、帰路に着くHE★VENSたち。
この後
シオンとセシルのデュエットが上手くいくのは
また別の話。