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【R18】欲ばりに花束を。[うたプリ]

第15章 まばゆい



そんなトキヤの様子を見た音也が

「…〇〇さん……
ってどこかで………あー!
君、トキヤとレンの舞台で
ヒロイン役だった人だよね?」

と指さす。

その指も払い除け

「そうです。…指ささないでください。」

「あっ、ごめん」

と、その手を引っ込める音也。

『あ、ご、ご挨拶が遅れましたっ
□□〇〇です。』

副業モードで丁寧に12人に向けて
お辞儀する〇〇に、

「〇〇さん、今日はなんで…」

と、耳打ちするトキヤ

『林檎さんの衣装の納品だよ( ˵>ㅿ<˵ )
こんな大変なときに遭遇しちゃうとは思わなくて』

とレンとトキヤにだけ
聞こえるように話していると

「□□さま!
大丈夫ですか?」

と、外が騒がしいことに気づいた
菱も駆けつける。

『菱っ!

う、うん。大丈夫。
挨拶してただけだよ!^^
(た、助かったぁ…)』

ことを大きくしないよう、
誤魔化しながらも
ようやく安心した表情になる。

その親しげで安堵した表情に
心の中でモヤッとした感情が拡がる瑛一。

「……(誰だこの男は…
それに一ノ瀬トキヤと神宮寺レン、
この2人に対する態度もおかしい…)」

目の前で〇〇が他の男に
気を許している様子を見て
焦っている自分に気づく。

「……(俺は今なにを…)」

そんなことをボーッ考えていると、菱が

「それでは、失礼します。」

と彼らにペコッとお辞儀をし、
レンとトキヤにだけ少しの目配せをする

レンとトキヤが(あとはお願いします)と
頷いたのを確認して、
車の方に〇〇を連れて向かう。

彼らから十分距離をとったあと

『ありがとう菱!』

とコソッとお礼を言う〇〇

「凄い状況でしたね…( ˊᵕˋ ;)」

『全くだよ!』

なんて言いながら車に乗り込む。


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