第15章 まばゆい
「テメェ…
あいつと共演してやがったよな。」
と、〇〇に詰め寄るのは日向大和。
あいつというのは兄である日向龍也のことだ。
『ひっ…(=_=)
(な、なんでこんなに詰められてんの…
HE★VENSこわっ)』
なんて少し及び腰になる〇〇。
その様子をみた瑛二がすかさず
「ヴァンさん!大和!
そんなに〇〇さんに詰め寄らないで。
…怖がってるでしょ( ˊᵕˋ ;)」
と、〇〇を守るポーズをとる。
その背中にほっとしていると、
ガチャ…
「騒がしいな。
まだいんのか……よ…」
と、金髪の少年が出てきて
何事かと目を丸くする。
「翔ちゃん!どうしたんですかぁ〜?」
と、さらに後ろから
背の高いメガネの少年が、
翔の背中を押すように出てくる。
「いって!
押すな!バカ!」
と、転げそうになった翔が
ガードしている瑛二の目の前にくる。
「チッ…またゾロゾロと…」
と大和に舌打ちされるなか、
「愛島が居ないようだが…大丈夫だろうか」
「セシル大丈夫かな~」
「大丈夫だよ。セッシーなら、
って……レディ!」
真斗、音也に続き
レンまでも扉から出てきてピタッと足を止める。
「わっぷ…
レン…急に止まらないでください//
って、〇〇さん!」
レンの背中にぶつかって
鼻あたりを擦りながら
視線を群衆の方に向けると
紅一点、自分たちの恋人を見つけるトキヤ。
『お、お疲れ様で~…す……』
瑛二の背中に隠れるようにしている
彼女に少しムッとして
「こっちにおいで…」
と、腕を引いて自身の方に
引き寄せるレン。
「なんだ?知り合いか?」
と、翔が聞くと
「聖川にはこの前話したろ?
裁縫の名人…だよ( •ω- )☆」
と、少し冗談めかして
彼女への気持ちを悟られないようにするレン。
「なっ!…貴女が…」
『ちょっと、レンくんどういうこと?
裁縫の名人??(=_=)』
久々の恋人との再会に喜びたい反面
これだけのアイドルに囲まれて
お腹いっぱいになっている〇〇
「レン…〇〇さんの肩を離しなさい。」
そんな様子の彼女を見て
パシッとレンの腕を払うトキヤ