第14章 告白
『そうだね…
あと3回しか残ってないんだね〜^^』
と、寂しそうに微笑む〇〇。
2人の間に沈黙が流れ…
事務所の出口に
どんどんと近づいていく。
「………あのよぉ…」
その沈黙を破るのは蘭丸。
『ん〜?』
進行方向を見ながら
返事をする〇〇。
「舞台がおわっても…
お前と一緒にいたい…って思っちまってる。」
と、急な告白に
『へっ!?!?』
足が止まる〇〇。
「一緒にいたい…っていうのは、
その…プライベートな時間も
お前と過ごしたい。
お前よりも、お前の体を大事にしてやる。」
こんなことを
いつもぶっきらぼうな男に言われて
靡かない女なんているのだろうか…
『……
(しまった、油断してた…
ランランまで……//)』
「返事はすぐじゃなくてかまわねぇ。」
そう言ってスタスタとまた歩き始める蘭丸。
『ちょ…待って…////』
その背中を追う〇〇に、
「あー……それまで、
これ、付けとけ。」
と、シルバーのピンキーリングを渡す蘭丸。
『これ…
(たまにランランがお洒落でつけてるやつ…)
…大事なものなんじゃないの…///』
「あぁ…だから、失くすなよ?
お守り代わりだ。」
リングは〇〇の人差し指には
少し大きくて、
親指にはめる。
『……//
(ぴったり…//
てことはランランの人差し指と
私の親指って…//)』
なんて考えていると
「何してる…
もう出るぞ。」
と声をかけられて
慌てて事務所のエントランスを出る〇〇
蘭丸とバイバイして
これからどうしよう…なんて考えながら
菱の運転する車に乗り込む。
『……ただいま…』
「おかえりなさ……
って、ん?
もしかして打ち合わせ上手く行きませんでした?」
と、そんな様子の〇〇をみて
不安げな表情をする秘書。
『あ、ううん!
打ち合わせは上手くいったよ!』
「打ち合わせ”は”…ですか。」
色々と聞きたいところだが、
久々の〇〇の出勤日に
あれこれと溜まっている仕事があるので、
菱は深追いせず、
オフィスまで車を走らせた。