第14章 告白
蘭丸side
17公演目の前の貴重なオフの日
社長に呼ばれて嶺二と2人で
シャイニング事務所に来ている蘭丸。
話が終わって1人事務所の、廊下を歩いていると
扉の少し開いた部屋から
何やら聞き覚えのある声が聞こえる。
「この修正ですけど…
こ…んな感じで…どうですかね」
「イメージ通りです!」
「何着分ありますか?」
「7人組なので…7着…
それぞれ統一感ありつつ、
別デザインにしようとしてて…」
「なるほど…でしたら、
こういった装飾も付けられますよ( ¨̮ )」
と、事務所のスタイリストと
〇〇に似た声との会話が聞こえる。
蘭丸が開いたドアから少し覗き込むと
いつもの大人キレイめな服装ではなく、
ブラウスにパンツ…
まるでキャリアウーマンな姿の〇〇。
ほんわかした話し方はあまり変わらないが、
話している内容に知性を感じて
いつもとのギャップにドキドキする蘭丸。
(言ってた副業か…
うちの事務所とも取引あんのかよ…)
しばらく凝視していたが、
「それではこの内容で
早急にお見積書を提出するようにしますね^^
またデザインの変更ありましたら
連絡ください^^」
と、ペコッとお辞儀をして
扉の方に歩いてくる〇〇。
蘭丸は慌てて
数歩引き下がり、
ガチャと出てきた〇〇と
バッタリ会ったかのようなフリをする。
『ぁ…あれっ!?!?
ランランだぁ~(。☌ᴗ☌。)』
さっきまでキリッとしていた表情が
蘭丸を見た途端に
人懐っこい笑顔に変わる。
「お、おう……//」
(な、なんつー破壊力…//)
聞き耳を立てていた自分が後ろめたくて、
何となく視線を合わせられない。
「今日オフだろ。
休まなくていいのか?」
と、休みの日まで働いている彼女を
労わるような台詞を言う蘭丸。
『うん^^
今日は貴重なオフなので副業^^』
「チッ…休めよ」
と、〇〇よりも〇〇の
身体を心配しているようだ。
『もしかして心配してくれてる?』
と、蘭丸を見つめる〇〇に
ドギマギしてしまう。
「あ、ま、…まぁそうかもな。
あと3公演だからな。
ここで、体調崩されたら困るっつうか……」
途中からモゴモゴと
声が小さくなる蘭丸に