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【R18】欲ばりに花束を。[うたプリ]

第14章 告白




トキヤside

10公演目2日前

『トッキー…どうしたの?
…また悩み事?』

公演が折り返し地点まで来たところで

久々にトキヤから稽古場に来て欲しいと
呼び出しがあり、部屋に入ると、2人きり。

いつもは沢山の人と音で賑わっている場所が
妙にシンとしていて
自分の心音を大きく感じる。

(なんだかこの感じ…懐かしい。)

学生の時、呼び出されて告白された過去が
脳裏を過ぎって

ブンブンと頭を振って
(まさかね…)と煩悩を消そうとする〇〇

「いえ、…相談ではなく…
もう気づいているかもしれませんが…//」

と、少し言いづらそうに
頬を染めてこちらを見つめるトキヤ。

この枕詞で察してしまうのは
〇〇がそれなりに歳を重ねているから。

『……(ト、トッキーまで!?)』

ドキドキとトキヤの次の言葉を待つ〇〇。

そして、

「私は貴女に好意を持っています。

恋愛禁止なのは理解しています…
が、この感情を抑えられないのです。」

と、ド直球に愛の告白をするトキヤ。
真面目な彼らしい台詞ではある。

『っ〜//(き、きてしまった…//)』

カミュ、レンに続いてトキヤまで……
と、内心動揺している〇〇。

自分の中で答えが出せずにいる問題が
さらに降ってきた感覚で、
大切にしないといけない想いだと理解しつつ、

何もかもぶちまけて
全員に幻滅されてしまえば
この問題も解決するのだろうかと
投げやりになりそうでもあった。

ただ、目の前にいるトキヤはなんとも純粋で
この子を傷つけたくないと思わせる所があり、
悶々とする。

こんなことを長々と考えていると

「…すいません…
困りますよね。
こんなことを言われても…」

と、シュンとした表情になるトキヤ。

その様子に焦った〇〇は、

『こ、好意って…その…
キスしたいとか…イチャイチャしたいっていう…
好意……ですかね。。』

と、念の為、カミュとレンと同じ好きなのかを確認。

「はい。そうです…」

トキヤはシュンとしたまま。

『わ、私もトッキーのことは好き。

だけど、今の舞台が終わるまでは
付き合うとかは考えられない
(誰を選ぶか答えが出せない)から、
返事は舞台が終わってからでいい?」

と、また問題を先延ばしにする〇〇。


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