第14章 告白
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数ヶ月前
JOKER TRAP俳優陣
初顔合わせ&本読みの日
1人ずつパイプ椅子から立って
自己紹介の時間。
監督やプロデューサーなど
スタッフ陣の自己紹介がひと通り終わり、
俳優陣のターンになる。
「初めまして。
マジェスティックスペードのカミュ役、
シャイニング事務所所属のカミュと申します。
どうぞ、よろしくお願いします。」
「同じく
スパイキークラブのラン役
黒崎蘭丸だ。よろしくっす。」
「同じくシャイニング事務所所属、
パーフェクトダイヤのトキ役
一ノ瀬トキヤです。
よろしくお願いします。」
「同じく
トリッキーハートのレン役
神宮寺レンです。
よろしくお願いします。」
「ターゲット役の□□ 〇〇です。
無所属です。よろしくお願いします。」
丁寧にお辞儀をした後ニコッと笑顔を向ける〇〇に
全員が注目する。
俳優陣とは初対面の〇〇であったが、
スタッフ陣の顔がほころんでいる様子から
監督を含む数人とは共働歴があることを思わせる。
その後の本読みで、
その柔らかで華やかな雰囲気とは全く違う
圧倒的な演技力に4人は一気に心を掴まれる。
決してセリフ数は多くないが、
(この娘が欲しい。)
そう思わせる何かが彼女にはある。
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「では一旦休憩して、
また14:00から再開します。」
スタッフの言葉に
本読みに夢中になっていたことに気づく4人。
□□さんだけ控え室が違うんですよ〜
と、スタッフに連行される彼女だが、
トキヤはもっと話してみたい。
そう思い、控え室の場所を確認するため、
暫く後ろを着いていく。
なんてことはない。
4人の控え室の隣だ。
スタッフにお礼を言って、
スタッフの背中を少し見送り、
部屋に戻ろうとする彼女に
「あ、あのっ!」
と、声をかけるトキヤ。
『ん……?…はい?』
無視されるかと思いきや、
自己紹介のときの柔らかい雰囲気で
トキヤの方を見つめる〇〇
「あ、あの…先輩の演技、
とても素晴らしかったです!
色々とお話してみたいので…
もし、よかったら…
その、お弁当一緒に食べませんか?」
持ち前の営業スマイルで
控え室に用意された弁当を指さす。