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【R18】欲ばりに花束を。[うたプリ]

第13章 Mighty Aura



そこに、

「すいません…そろそろ練習再開…

って、〇〇さん!?」

と、近くのレッスン室から
汗を拭いながら出てくるトキヤ。

『あれ!トッキーだぁ♡
って、ゴホンッ…

久しぶりだね?
元気?』

と、素が出かかったが、
取引先の事務所内ということを
思い出し、おもむろに軌道修正する〇〇。

「…?」
(今こいつ…語尾に♡付いてなかったか?)

一瞬、瑛一に勘づかれそうになったが、
軌道修正の甲斐あってか
ギリ怪しまれずに済んだ。

「今、彼に誘われて
こちらでデュエットプロジェクトの
打ち合わせや練習をさせてもらってるんです。」

というトキヤは、
瑛二の方を差しながら
久々に会った恋人を愛おしそうに見つめる。

『へぇ、そうなんだ~^^』

「すいません。
一ノ瀬さん!
すぐ戻ります!」

瑛二がそう言ってトキヤの方に小走りで向かい、

「じゃあね!〇〇さん!
またね!」

と、〇〇の方に手を振る。
トキヤも一礼して
2人でレッスンルームに戻って行った。

(元気そうでなにより…)

暫く恋人4人の顔を見ていなかった〇〇も
ほっと胸をなでおろし、
瑛一と2人で取り残されたことに気まずさを感じる。

『て、では……失礼シマス‪( . .)"‬』

と言って、
瑛一に背を向けて歩き始めると

「また…近々会おう。」

と声をかけられる。
〇〇は振り返って

『絶対イヤ!…ベー…』

と大人気なく舌を出して
逃げるように去っていった。



「……ククッ…アハハハハッ」

瑛一は暫くその場で笑っていた。

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