第11章 SSS選考ライブ
「ほら行くぞ…」
ランランに肩を抱かれ、
リビングの方へ
強制送還される。
菱と最後に手を振りあってバイバイして、
レンくんたちが
菱を玄関先に見送ってくれる
**
『もう、酷いよ…
菱もみんなの事応援してくれてたのに
あんな態度とって…』
「貴様があやつと接近しすぎなのが悪い。」
膝枕をご所望のミューちゃんの頭を
なでなでしながらお説教すると、
相変わらずの減らず口。
「それに、癒せと言った俺に
最初に言う言葉がそれか?」
とちらっと顔をのぞき込まれて
『わかったよ…
もう今日は小言言わない。
本当にお疲れ様…// ナデナデ』
「ん…//」
ガチャ…
「〇〇ちゃん、
ひっしー、帰ったよ^^」
「なかなか騒がしい人ですね…^_^;」
と、リビングに戻ってくる
後輩2人組。
『ありがとぅぅ~(。>ㅿ<。)
2人の方がよっぽど大人で助かる〜』
というと
「どういう意味だ。コラ。」
と、私の左半身を抱き締めて
頭に顎を乗せてぐりぐりとされる。
『いてて…
本当のことでしょ~。
それに、重い〜……//』
ぐーっと体重をかけられて
重いけど、
甘えてくれてることが嬉しい。
「言いながら喜んでんじゃねえか。」
『んふふ…//
2人が甘えてくるの珍しいから
なんかお姉さんになった気分//』
と笑いあっていると
レンくんとトッキーが
斜め向かいのソファに腰掛ける。
2人にもハグを…と思って
『ぎゅってする?』
って聞くと
「する!」
「します!」
って即答。
『クス…
おいで?』
ってすると、
2人がぎゅーって
右肩と左肩に
顔を埋めてくるから
「苦しい…」
って全員でミューちゃんを
生き埋めにしてるみたいで
面白い。
『よしよし…
みんな頑張ったねぇ…
感動したよ~。
私、ちょっと泣いちゃったもん。』
って、しみじみ言うと…
「俺たちの歌…凄かったろ?」
と、ランラン。
「私達の歌も、最高でしたよね?」
と、トッキーまで。
『うん…うん。
ほんと…すごく良かった。
ファンのみんなも熱狂してたのが伝わって
会場で見られなかったのが残念』
「でもまさか、HE★VENSが登場するとはな。」
ミューちゃんが充電完了とばかりに
起き上がり、テレビの音量をあげる。