第11章 SSS選考ライブ
でも実際世論的には
五分五分…
正直他のアーティストは話題に上がらないけど
後からエントリーしたST☆RISHが
1強だったQUARTET NIGHTを
追い上げているという内容をよく見る。
先輩達に勝って貰いたいところではあるけど、
ST☆RISHの勢いはすごい…
そんなことを考えていると
『昨日は皆帰ってこなかったんだ…
寮とホテルに泊まるって…
大丈夫かな…』
と、〇〇が話し始める。
「大丈夫…って断言はできないけど、
アンタの彼氏でしょ?
ちょっとやそっとで折れるタマじゃないでしょ。」
と、ニヤッと笑って言うと
『クス…確かに。
でもやっぱ心配なの…
連絡もないから余計ね…
みんなの保護者みたいなものだし…』
少し寂しげに笑う彼女
「あんたも親に連絡しないでしょ。
それと一緒ってことじゃない?」
と言ってみると
『ふふっ、確かに!
じゃあ、仕方ないのか(* ᴗ͈ˬᴗ͈)”』
なんて言っていると
ブブッ
とスマホにメッセーが届く。
『あっ、トッキーとランランからだ٩(ˊᗜˋ*)و』
ニヤニヤと画面を見つめる〇〇。
幸せそう。
見せてもらった画面には
それぞれのグループの
楽屋での様子の写真と
「そろそろです。頑張ってきます!」
「始まる。全力出してくる。」
というメッセージ。
「ギリ、親ではないってことじゃない?」
と冗談っぽく笑うと
『ほんと、ギリセーフだね〜^^』
と安堵した笑顔。
2人で何言ってんだか…
なんて笑いあっていると
CMが終わり、
選考ライブの会場が映しだされる。
そして、BGMと
"「Super Star Sports
ご存じ、世界最高峰のスポーツの祭典……」"
というアナウンスが流れ始める。
『はわわわ…始まっちゃったよぉ』
「お、おお落ち着きなさい!」
『菱こそっ!』
オープニングもそこそこに
ついに、ライブが開始する。
"「さぁ、エントリーライブの始まりを彩るのは…」"
というアナウンスと
QUARTET NIGHTという文字が
画面に映し出され
『ぎゃぁぁっ!(=_=)』
と2人で手を握り合う
『なんで、っ、最初っ、
こわっ、こわっ』
パニックの〇〇を他所に
メンバー紹介が始まる